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『La Banquet Du Voeu 1454』 雉の祭典

Ensemble Gilles Binchois(アンサンブル・ジル・バンショワ)のCD『La Banquet Du Voeu 1454 : The Feast of the Pheasant雉の祭典)』



1454年に、リール Lille で催された"Le banquet des Voeux du Faisan(Feast of the Pheasant, 雉の誓いの祝宴)"で演奏された音楽を再現したもの。



Le Banquet du VoeuLe Banquet du Voeu



Ensemble Gilles Binchois(アンサンブル・ジル・バンショワ)
Dominique Vellard(ドミニク・ヴェラール)(指揮)


(Virgin Veritas×2: 5 61818 2) 2枚組CD



CD1. Le Banquet du Voeu
CD2. Dufay: Missa "Ecce ancilla Domini"


Amazon(日本)

Amazon(米)

Amazon(UK):試聴できます



CD1: 録音:Amsoldingen, Switzerland, 1989年12月 全15曲 59' 34"
CD2: 録音:Abbaye de Vaucelles, France, 1992年9月 64' 06"



200CD 古楽への招待』推薦盤



2009年7月現在廃盤





ジャケットの絵は、ネーデルラントの画家Petrus Christus (-1475/76)作の"Portrait of a Young Man", 1450-60 (英National Gallery所蔵)



1453年、東ローマ帝国が、オスマン帝国により滅ぼされた。ブルゴーニュ公フィリップ・"ル・ボン"(善良公)は、オスマン帝国に対する十字軍遠征を計画し、1454年2月17日、豪華な祭典を催した。出席者は、生きた(料理される前の)雉を前にして、遠征の誓いを立てた。"雉の誓い"の名はこれに由来する―実際には、この遠征は行われなかったのだが。



Philippe le Bon
フィリップ・"ル・ボン"(善良公)(1396-1467)



Rogier van der Weyden (c.1399-1464)作
(アントワープ王立美術館 Koninklijk Museum voor Schone Kunsten, Antwerpen 収蔵)



>>Portret van Filips de Goede (アントワープ王立博物館内)



この祭典、豪華絢爛であると同時に、荒唐無稽とも言えるものであった。



CDのブックレットの曲名の部分には、"From the pie"やら"From the church"やら"In the hall"やら書かれている。"From the church"と"In the hall"はともかく、"From the pie"とは何ぞや。
解説を読むと、巨大なパイの中に28名の楽士がいて、演奏していたとのこと。どんだけ巨大なパイなんだ。そして、言及されている教会も、普通の教会ではなく、大きな模型なのだった(中に人が入る)。
一体何考えてるんでしょう、ブルゴーニュ公。



宴を催した大広間の中には、3つの長いテーブルが用意されていた。
善良公が座る中央のテーブルの上には、教会の大きな模型があった。その中にはオルガンがあり、4人の歌い手がいた。
後の突進公シャルル・"ル・テメレール"のテーブル(一番大きなテーブル)には、上述の巨大なパイ(城型をしていた)があり、中に楽士達がいた。城の周りには堀があり、そばには湖や街の模型も作られていたという。一番小さなテーブルの上にも飾りつけがされ、生きているように動く獣のいる森(って、どんなものかよく分からない)などがあった。テーブルもさぞかし巨大なのだろう。
大広間の別の場所では、裸婦の柱像(陥落したコンスタンティノープルの象徴)を、鎖に繋いだ本物のライオンに護らせていた(ライオンはフィリップ・"ル・ボン"の紋章の一つ)。

一四五四年にリールで開かれた名高い「雉の祭典」。フィリップ善良公(ル・ボン)と金羊毛騎士団の面々がコンスタンチノープル奪回の十字軍結成を誓い合った歴史的な会合だが、豪華と奇想を極めたこの大祝祭を目撃した者の証言によれば、食卓のひとつには城を形どった巨大なパイが置かれ、なんとこのお菓子の中には生身の人間が二八人、とりどりの楽器を手にして入っていたというのだ。かれらはフランス、イタリアをはじめ、遠くはイングランド、シチリア、ポーランドなどからも、金にいと目を付けず集められた選り抜きの楽士たちであった。

瀬高 道助 『200CD 古楽への招待』より



見物人は海峡の彼方の国からもやって来た。招待客の他にも大勢の貴族が見物に来たが、その大部分は仮面をつけていた。初め人々はぐるぐる廻って、見事な飾りつけ展示を鑑賞した。その後で、生きた人間の実演と活人画が始まった。オリヴィエ[・ド・ラ・マルシュ]自身も一番立派な出し物である「聖教会」の主役を演じた。彼はトルコ人の大男に引かせた象の背にすえた塔の中に鎮座していた。テーブルの上には、すばらしいデコレーションが所狭しと飾られていた。人間の背に乗った満艦飾の大帆船、木も泉も岩も聖アンドレアの像もついた牧場、妖精メルジーヌの住むリュジニャン城、かたわらに鳥撃ちのいる風車、動く野獣のいる森、そして最後にオルガンの合唱隊つきの教会があった。それはパイ料理の中に坐る二八人のオーケストラと交代に妙なる音楽を奏していた。

中世の秋』(ホイジンガ)より


[ ]内は秋津羽が記載



ええっと、イマイチ想像できないんですけど(何やらとんでもないということは分かった)。


ドミニク・ヴェラールが主催するアンサンブル・ジル・バンショワは、中世からルネサンス初期を専門とするアンサンブルである(声楽主体)。
"雉の祭典"では、ギヨーム・デュファイ、ジル・バンショワ等の曲を演奏している(但し、作者不詳の作品が多い)。柔らかく繊細かつ優美で、カップリング曲のデュファイのミサ"エッチェ・アンチッラ・ドミニ" も美しい。
同じくヴェラール主催の Ensemble Cantus Figuratus & Schola Cantorum Basiliensis によるデュファイのミサ"アヴェ・レジナ・チェロールム" (STIL 0710-SAN85)も美しいのだが、"エッチェ・アンチッラ・ドミニ"の方が私は好きだ。
問題は入手困難なこと……



このCDのことを知って、是非聴きたい!と思った(だってブルゴーニュ公の宴の再現ですよ!<歴史オタク)が、既に廃盤となっていた。2年ほど前のことだ。



Amazon Marketplaceに出品されているものは、2枚組とはいえ高い(プレミア価格?)。単品のCDも出品されているが、せっかくならデュファイのミサ曲も聴きたい。
米Amazon MarketplaceではArkivMusic(自身のサイトもある)が最安だったが、CD-Rと書いてある。廃盤になったCDのライセンスを公式に取得してCD-Rを出しているらしい(海賊盤ではない)。
CD-Rかぁ。さほど前に発売されたCDではない(2000年発売)だけに、気長に探せば中古のCDが高額でなく入手できそうな気もする。どうしよう。Virginで再発してくれないだろうか。と、悩み続けること数か月。ebayで新品が普通の値段で出品されているのを偶然発見。Buy It Nowの品で、震える指でポチッたら、カナダから新品のCDが送られてきた。ありがとう、ありがとう(感涙)。



"La Banquet Du Voeu"のCDは、これまでにVirginから3度発売されているようだ(海外)。
1度(3度目)は、上述の Dufay の Missa "Ecce ancilla Domini" とのカップリングCD。前2回は下記のCD。


Virgin Veritas (1枚) (VC 7 59043 2)



Amazon(日本)  Amazon(米)  
Amazon(米)  
Amazon(UK)




Virgin Veritas×2 (2枚組) (VC 45337 ?)
"Le Manuscript du Puy"とのカップリング



Amazon(日本)  Amazon(米)
  Amazon(UK)



また、Virgin Japanから、日本盤CDが『中世の秋』というタイトルで発売されていた(VJCC-23097)が、廃盤になっている。もしかすると、図書館によっては置いてあるかもしれない。




Dufay: Missa "Ecce ancilla Domini"(ミサ"エッチェ・アンチッラ・ドミニ")も、単品で発売されていたが、現在廃盤
(Virgin Veritas, VC 5 45050 2)


Amazon(日本)  
Amazon(米)  
Amazon(UK)







◆ アンサンブル・ジル・バンショワらのブルゴーニュ楽派の演奏 ◆




Guillaume Dufay / Guilles Binchois: Ballades, Rondeaux, Lamentationicon

デュファイ&ジル・バンショワ: バラード、ロンドー、哀歌集


アンサンブル・ジル・バンショワ
ドミニク・ヴェラール(指揮)
(Harmonic Records H/CD 8719)


HMVicon



『200CD 古楽への招待』第一推薦盤(ブルゴーニュ・シャンソン)


一時活動停止中だった(倒産したという噂もあった)仏Harmonic RecordsのCD。購入し損ねて探していた。HMVのリストに見つけたが「入手困難」とのことで、駄目元で注文したら入手できた!嬉しい。
注:1年半前の話。これを書いている現在、HMVで「在庫あり」になっています!おすすめ!





Dufay: Missa "Ave Regina Chelorum"icon(ミサ"アヴェ・レジナ・チェロールム")


Ensemble Cantus Figuratus / Schola Cantorum Basiliensis (アンサンブル・カントゥス・フィグラートゥス / スコラ・カントルム・バシリエンシス)
ドミニク・ヴェラール(指揮)
(STIL 0710-SAN85)
現在廃盤


HMVicon  Amazon(日本)


STILレーベル(スウェーデン)のCDは、一時期入手が非常に困難だったらしく、現在も扱っているweb shopは少ない。取り寄せに時間がかかるのを覚悟してHMVに注文したのだけれど、あっさり届いて拍子抜けした覚えがある(2年近く前の話。たまたまタイミングが良かったのかも)。
今確認したら廃盤になっていますね……





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